測量業

測量業について

「測量」とは、これから工事などをする場所の正確な位置の情報を計測する作業です。
ある一か所の経度、緯度、標高を基準にして必要な場所の経度、緯度、標高などを計測していきます。
例えば日本の経緯度原点は、「地点:東京都港区麻布台二丁目十八番一地内 日本経緯度原点金属標の十字の交点」と定められています(測量法(昭和24年制定)施行令第2条)。
また、水準原点(海面からの高さ)は「地点:東京都千代田区永田町一丁目一番地内 水準点標石の水晶板の零分画線の中点」と定められています(測量法施行令第二条)。
日本各地には三角点、水準点、電子基準点といった大まかな地点が設置してあります。
さらにこれを元に測量した、たくさんの「基準点」、「水準点」という地点が設置されています。
新たに「基準点」、「水準点」を測量して設置したり、これらを元に工事予定地や現場の測量を実施するのが「測量業務」です。

弊社では測量業務として以下の業務を行っています。

・基準点測量
・水準測量
・路線測量
・河川測量
・用地測量
・現地測量
・地質調査業務

基準点測量

工事などを行う前や工事をした後、その場所の地形(経度、緯度、標高などの情報の集まり)を測量していきます。
測量の基準となる地点は日本全国で大まかに設置してありますが、これから工事を行う場所などでは基準点が遠くて使えない場合があります。
そこで、さらに細かい地点を測量して「基準点」を設置し、工事での測量の基準とします。
基準点測量では、測量の正確さや元になる基準点との距離などから、必要精度を段階的に落とした次の4種類が決められています。

1級基準点測量 電子基準点、一~四等三角点、1級基準点を元に測量
2級基準点測量 電子基準点、一~四等三角点、1~2級基準点を元に測量
3級基準点測量 電子基準点、一~四等三角点、1~2級基準点を元に測量
4級基準点測量 電子基準点、一~四等三角点、1~3級基準点を元に測量

工事の種類などによって測量の正確さの必要精度が変わってくることによります。
また、測量の手法も1~4級基準点測量によって変わります。

1~2級基準点 三角測量、多角測量または、三辺測量などこれらを混合した測量方式
3、4級基準点測量 原則として多角測量

水準測量

水準測量では、新しい場所の標高を測量します。
測量の正確さや元になる水準点との距離などから、必要精度を段階的に落とした次の5種類が決められています。

1級水準測量 一等水準点、1級水準点を元に測量
2級水準測量 一~二等水準点、1~2級水準点
3級水準測量 一~三等水準点、1~3級水準点
4級水準測量 一~三等水準点、1~4級水準点
簡易水準測量 一~三等水準点、1~4級水準点

標高について

ある地点の標高とは、基準とする面から真上・真下に測った距離です。
わが国では東京湾平均海面を0mとして、これを基準にしていますが、これを実際の測量に用いるのは不便なため(海面は時々刻々動いています)、地上の動かない点である、東京三宅坂に水準原点を設け、これを標高24.3900m(2011年)としています。
この水準原点から出発して、全国の主な道路に沿って約2kmおきに水準点が国土地理院により設置されています。
水準点には水準標石がおかれ、その位置および標高値は国土地理院発行の1/50,000等の地形図に記されています。

路線測量

道路、鉄道、パイプライン等の線状の構造物を建設する場合、これを計画設計するための測量調査と、その計画された路線を現地に敷設し、工事するための測量が必要になります。
これらを路線測量と呼びますが、路線測量は土木測量の中でも特にしばしば行われます。

道路や鉄道が計画されてから完成するまでには、何回にもわたる各種の測量が必要になります。これらを大まかに分類すると、次のようになります。
1. 路線選定のための地形図作製を目的とする測量
2. 選定された中心線設置のための測量
3. 工事施工および監理のための測量

路線測量は次の8つの測量等に細分されています。
1. 作業計画
路線測量に必要な状況を把握し、路線測量の細分ごとに作成するものとする。
2. 線形決定
「線形決定」とは、路線選定の結果に基づき、地形図上の交点(「IP」という。)の位置を座標として定め、線形図データファイルを作成する作業をいう。
3. 中心線測量
「中心線測量」とは、主要点及び中心点を現地に設置し、線形地形図データファイルを作成する作業をいう。
4. 仮BM設置測量
「仮BM設置測量」とは、縦断測量及び横断測量に必要な水準点(以下「仮BM」という。)を現地に設置し、標高を定める作業をいう。ただし、河川等で距離標がある場合は、これを仮BMとして使用することができる。
5. 縦断測量
「縦断測量」とは、中心杭等の標高を定め、縦断面図データファイルを作成する作業をいう。
6. 横断測量
「横断測量」とは、中心杭等を基準にして地形の変化点等の距離及び地盤高を定め、横断面図データファイルを作成する作業をいう。
7. 詳細測量
「詳細測量」とは、主要な構造物の設計に必要な詳細平面図データファイル、縦断面図データファイル及び横断面図データファイルを作成する作業をいう。
8. 用地幅杭設置測量
「用地幅杭設置測量」とは、取得等に係る用地の範囲を示すため所定の位置に用地幅杭を設置する作業をいう。

河川測量

河川測量とは、河川の計画、工事および管理に必要な資料として河川の平面図、縦断面図および横断面図をつくるとともに、河川の水位、深浅、勾配、流速および流量を測定することをいいます。

河川測量は次の8つの測量等に細分されています。

1. 作業計画
測量を実施する河川、海岸等の状況を把握し、河川測量の細分ごとに作成するものとする。
2. 距離標設置測量
「距離標設置測量」とは、河心線の接線に対して直角方向の両岸の堤防法肩又は法面等に距離標を設置する作業をいう。
3. 水準基標測量
「水準基標測量」とは、定期縦断測量の基準となる水準基標の標高を定める作業をいう。
4. 定期縦断測量
「定期縦断測量」とは、定期的に距離標等の縦断測量を実施して縦断面図データファイルを作成する作業をいう。
5. 定期横断測量
「定期横断測量」とは、定期的に左右距離標の視通線上の横断測量を実施して横断面図データファイルを作成する作業をいう。
6. 深浅測量
「深浅測量」とは、河川、貯水池、湖沼又は海岸において、水底部の地形を明らかにするため、水深、測深位置又は船位、水位又は潮位を測定し、横断面図データファイルを作成する作業をいう。
7. 法線測量
「法線測量」とは、計画資料に基づき、河川又は海岸において、築造物の新設又は改修等を行う場合に現地の法線上に杭を設置し線形図データファイルを作成する作業をいう。
8. 海浜測量及び汀線測量
「海浜測量」とは、前浜と後浜(以下「海浜」という。)を含む範囲の等高・等深線図データファイルを作成する作業をいう。
「汀線測量」とは、最低水面と海浜との交線(以下「汀線」という。)を定め、汀線図データファイルを作成する作業をいう。

用地測量

「用地測量」とは、土地及び境界等について調査し、用地取得等に必要な資料及び図面を作成する作業をいいます。
用地測量は、次に掲げる測量等に細分されています。

1. 作業計画
用地測量の作業計画は、第11条の規定によるほか、測量を実施する区域の地形、土地の利用状況、植生の状況等を把握し、用地測量の細分ごとに作成するものとする。
2. 資料調査
「資料調査」とは、土地の取得等に係る土地について、用地測量に必要な資料等を整理及び作成する作業をいう。
3. 復元測量
「復元測量」とは、境界確認に先立ち、地積測量図等に基づき境界杭の位置を確認し、亡失等がある場合は復元するべき位置に仮杭(以下「復元杭」という。)を設置する作業をいう。
4. 境界確認
「境界確認」とは、現地において一筆ごとに土地の境界(以下「境界点」という。)を確認する作業をいう。
5. 境界測量
「境界測量」とは、現地において境界点を測定し、その座標値を求める作業をいう。
6. 境界点間測量
「境界点間測量」とは、境界測量等において隣接する境界点間の距離を、TS等を用いて測定し精度を確認する作業をいう。
7. 面積計算
「面積計算」とは、境界測量の成果に基づき、各筆等の取得用地及び残地の面積を算出し面積計算書を作成する作業をいう。
8. 用地実測図データファイルの作成
「用地実測図データファイルの作成」とは、第1節から前節までの結果に基づき、用地実測図データを作成する作業をいう。
9. 用地平面図データファイルの作成
「用地平面図データファイルの作成」とは、第1節から前節までの結果に基づき、用地平面図データを作成する作業をいう。

参考資料

『平成20年3月31日 国土交通省告示第413号 作業規程の準則』
http://psgsv2.gsi.go.jp/koukyou/jyunsoku/pdf/H25_junsoku_honbun.pdf

『日本の測地系』国土交通省国土地理院
http://www.gsi.go.jp/sokuchikijun/datum-main.html

中村英夫、村井俊治(1981)『測量学』技報堂出版株式会社